調剤薬局でのお仕事

日本全国の調剤薬局件数は現在約 54,000件。薬剤師求人の業態別割合で見ても、調剤薬局の求人数が最も多く、 また薬剤師の就業先としても第一位で、全薬剤師の半数以上に及ぶ約153,000人の薬剤師の方が調剤薬局で働いております。

調剤薬局には大きく分けて、一般の外来調剤を主に扱う調剤薬局と、近隣のクリニック、病院と連携して、施設や個人宅への在宅業務を専門に行う薬局があります。 もちろん、両方を行っている薬局もあります。

薬科大が4年制から6年制に移行したことに伴い、薬剤師の供給が過多になり、求人は大幅に減ると言われておりましたが、現状はそうとも言えません。 その理由としては、新卒の薬剤師の数を上回るペースで、新たな調剤薬局が設立されている、女性が多い職場のため、ライフスタイルの変化による休職、退職が常に起こる、 大手調剤チェーンによる中小薬局の M&A が加速しており、それに伴う退職者が相次いでいる、などです。

そのため、他の業態と比較すると、ご希望次第では求人自体は最も多い業態であると言えます。

しかし一方で、1970年代より医薬分業が開始され、多くの調剤薬局が作られましたが、現在ではコンビニより多い54,000件もの薬局が全国にあり、薬局戦国時代と言っても過言ではありません。

病院で受け取った処方箋をどこの調剤薬局に持っていくかは、患者様の自由です。それはつまり、ただ処方箋が来るのを待っているだけの調剤薬局はいずれ淘汰されていくことを示唆しています。 接客、サービス、総合的に患者様が最も満足する薬局が選ばれ、またそれが実現できる薬剤師が生き残っていくことができるのです。

調剤薬局の主な業務内容

処方箋の受付、調剤、監査、服薬指導、薬歴管理、会計、など。

まず患者様からお預かりした処方箋をシステムに入力します。この入力作業は、医療事務が行う薬局もあります。 続いて調剤業務。その際、重複しているお薬はないか、相互作用に問題はないか、使用してはいけないお薬が出ていないかも合わせてチェックを行います。 ここで疑義が生じたら処方元に医師に問い合わせをかけます。

その次に監査を行います。処方箋通りにきちんと調剤がなされているか、確認を 行います。監査の結果問題がなければ、患者様へ服薬指導を行います。 お薬の用法、用量・効果・副作用等について説明をすると共に、お話の中から、副作用が起きていないかといった確認も行います。

会計が終わったら、薬歴の記入です。現在は紙薬歴、電子薬歴の2種類の薬歴が ありますが、薬局により様々です。 今回の服薬指導の内容、患者様から質問などがあれば、それらを薬歴に記録します。 次回以降来局された際には、副作用が出ていないかどうかを確認し、薬歴を参照し て適正な調剤を行います。

調剤薬局で働く実状

残業が多い、有休が取得できないというイメージの調剤薬局でしたが、最近ではシフト制を採用したり、人数を多めに配置するなど、薬剤師が働きやすい環境づくりを積極的に行っている会社も多くあります。 また、調剤薬局で勤務する薬剤師の男女比はなんと3:7。圧倒的に女性が多い職場です。

そのため、出産後も職場にスムーズに復帰ができるよう、産育休や、時短勤務の制度を導入したり、育休中でも最新の情報を取得できるよう通信教育の実施、 また職場復帰に当たっての精神的な不安を取り除くためのカウンセラーの設置など、福利厚生が充実している会社が多く、特に女性が働きやすい職場が増えてきています。 また、正社員からパート、パートから正社員など、その時々に応じて雇用形態が比較的変えやすいのも調剤薬局の特徴の一つ。 ライフスタイルが変わりやすい女性、特にご家庭をお持ちの方、小さなお子様をお 持ちの方でも無理なく働きやすいと言えます。

年収相場勤務薬剤師:年収360~550万円 / 管理薬剤師:年収500~600万円

新卒未経験でも、比較的高めの給与相場と言えます。 しかし、入社後の昇給は穏やかで、会社によっては管理薬剤師以外の役職がないところもありますので、役職に就かない限り、大幅な年収のアップは期待ができません。

また、会社規模によっても給与規定はまったく異なります。

大手調剤チェーンの場合、年齢・経験に応じた階級が用意されている場合が多く、高額の年収を期待するのは難しいです。 一方。個人薬局や中小薬局など、社長の裁量で年収を決めることができる会社もあるため、そういった会社であれば、年齢、経験に拘らず、ある程度のご相談が可能な場合があります。

しかしながら、調剤薬局の年収の相場も一時に比べると落ち着いた傾向にあります。

地方で薬剤師の獲得が困難なエリアであれば、それこそ700万、800万という高額の求人もありますが、首都圏、関西など、 まだ比較的獲得がし易いエリアに関しては、上記の年収が相場になりつつあります。

メリット・デメリット

メリット
  • 求人数が豊富なので、ご希望に近い求人が見つかりやすい。
  • 総合、大学病院門前、クリニック門前、面対応の店舗など種類が多いため、どんな薬局でどんな経験が積みたいかにより、選択することができる。
  • 地域のかかりつけ薬局で勤めれば、患者との密な関係性が築ける。
  • 女性が多いので、比較的女性が働きやすい環境が整っている職場が多い。
  • 新卒、未経験でも比較的給与が高い。
デメリット
  • 大手の場合、様々なタイミングで、異動や転勤の可能性がある。
  • 個人薬局の場合は、経営者自らで店舗に立っているケースもあり、その経営者と考え方、方針が合うかどうかが大きなポイントになってくる。
  • 小さな会社の場合、管理薬剤師以上のキャリアアップが期待できない。
  • 業務が一定なので、年収の大幅なアップが期待しづらい。
  • 業務にマンネリを感じやすい。
  • 会社規定、福利厚生、教育、研修が整っていないところも多くあり、個人商店の要素が強いところも多い。

現状(働く環境など)

業態別でみる求人件数は最も多く、経験、年齢、性別問わず、受入の間口が最も広いのが調剤薬局です。 年齢制限も比較的緩く設定している会社が多いので、企業を早期退職し、調剤薬局へキャリアチェンジされるという方も見受けられますし、 将来結婚を考えており、ライフスタイルが変わることを見越して、調剤薬局へ転職される若い女性も多くいらっしゃいます。

2014年春の調剤報酬の改定に伴い、調剤薬局が置かれる状況も厳しくなりますので、扶養の範囲内を希望する方、シフトの融通が利きづらい方、高額をご希望される方など、 希望条件の厳しい方は、今後は転職が厳しくなることが予想されます。

向き・不向きについて

向いている方
  • 人の話を聞くことが好きな方
  • 動き回るより、一か所で勤めている方が好きな方
  • 調剤のみならず、在宅などにも興味がある方
  • ある程度決まった時間で帰宅がしたい、決まった曜日にお休みがしたいという方
向かない方
  • 同じ業務をずっとすることが苦手な方
  • 昇給欲、昇進欲が強い方

キャリアアドバイザーからアドバイス

調剤薬局の業務の内容は、基本的に各社変わりはありません。

処方箋を受け付けて、患者様にお薬をお渡しするといったものです。

ただ、調剤薬局と一言でいっても、全国に数百の規模で店舗をもつ大手調剤チェーンと、1店舗から数十店舗で展開する 個人・中小薬局と様々ありますので、 どんな薬局で何をしたいのか、何を重視した転職をしたいのかが明確でないと、結果的にミスマッチに繋がります。

新卒や未経験の方であれば、やはり大手系の教育、研修制度が整っているところがお勧めですし、もうある程度経験がおありで、教育や研修、福利厚生よりも、勤務地や年収を重視したいという方は、 個人や中小薬局がお勧めです。

また、将来独立をしたい、会社を興したいというような方であれば、大手で相応のポジションに就いてノウハウを学んだり、人脈を作るという方法もありますし、 一方で経営者との距離が近い個人、中小の薬局に勤めて間近で見ることにより、短期間での独立を目指すという方法もありますね。

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